birdiswitch’s diary

読んだ本を個人的に記録するためのもの

怒りのスイッチ

『アンガーマネジメント入門』(日本アンガーマネジメント協会代表安藤俊介著)をざっと読みました。

 

 

怒りの感情は反射的で抑制できない、と思いがちです。

 

 

読んで一番収穫だったのは、すごく腹立たしい事象が起きる→激高する、の間には、「怒るべきかどうか」を認識するプロセスが必ずある、この部分でした。

 

 

人が怒るのは、その人が怒りたいと思っているからだ、とはアドラー心理学を解説した『嫌われる勇気』にもありました。

 

 

『人を動かす』(D.カーネギー)にも、人は論理ではなく感情で動くこと、そして、怒りには(たとえ正しいことであっても)人は必ず反発してしまうこと、は解説されていました。

 

 

それらを知識として知ってはいても、依然として、自分自身が怒りのままにきれてしまうことは防げていませんでした。

 

 

今回、人が怒るその手前には「この人のこの行為・言動はXXXという意味だ。」という認識のプロセスが必ずある、という着想が新しい気付きでした。

 

 

 

実は、自分が怒りにとらわれているときに「なぜそんなに腹ただしいのか」きちんとしたセンテンスとして、自覚できていないことに気づいたからです。

 

 

 

その怒りの元となっている自分の価値観や自分の思考そのものを「自覚」すれば、それは主張すべき内容なのかどうか、客観的に判断できます。

 

 

 

怒ってしまって、あとになって「そんなこと言える立場でなかった」と反省しても遅いのですから、その瞬間に自分の主張根拠を冷静に見つめれるか、が非常に大切です。

 

 

 

 

道行く人が邪魔であったり、我が子が言う事を聞かなかったり、仕事での出来事だったり、日常でイライラすることはいくらでもあります。

 

 

 

その全ての瞬間で、「これは何に対して、どう思っているから怒りが生じているのかな?」と自問する事で随分と怒りがコントロールできるように感じられました。

 

 

 

本書の中には、怒りの感情そのものはなくせないもの、他人の言動・主義は変えられない、怒りにくい仕組みづくり、、など、他の側面も語られていますが、自分にとっては「怒りは反射反応ではない。怒りの前に必ず認識プロセスがある」この一点が最大の収穫でした。