愛するということ エーリッヒ・フロム
1956年の出版。
愛は技術である、という前提から始まる。
愛は他人から享受する物ではなくて自らが与えるもの。愛する、という行為は、配慮、責任、尊重、知に基づいている。
この本を読んで、もっと早くに気づければ、知っていれば、、と思った。
けれども、こうした人からの愛情を求めるのではなくて、自らが発するものだという考え方自体は、アドラー心理学や東洋哲学にも同じように語られている。
根本で共通しているのは、人は一人では生きていても幸福になることはできないので、他人との関わり方をどうあるべきか、を考えて、同じ結論になっていること。
それが50年程前の現代でも、2000年以上前の古代中国でも、同じ結論になっているという事。
真理は一緒でも、いかに実践が難しいか、ということ。
本書では、どうしたらそうした姿勢を獲得できるか、私は何をすれば良いか、という答えは用意できない、と述べられている。一方で、そうした姿勢を獲得する為に大事になる考え方、キーワードが最終章愛の修練に語られている。
たまに読み返すとよい、とおもった。