検証 アメリカ500年の物語
この本は大変読みやすい、です。
読みやすいと言っても子供にもわかる易しい表現という意味ではなく、重厚な歴史の中で当時の世界情勢とのつながりや、その後の歴史の大きな流れにつながる重要な転換点を巧みに選んでダイジェストにしている、そんな印象です。
一つ一つのエピソードは具体的で当時の様相、考え方がよくわかります。
まず最初に語られるのは、大陸の発見から植民地時代を経て、建国までの流れ。
自ら移民として、入植地に赴いた人々が、独立へと向かう動機は何だったのか。元は同じヨーロッパ人に対して、本国イギリスからの重い税負担と自由・権利の侵害。
当時、民主主義からなる共和制の国づくりを行うという建国そのものが社会的実験だった、と記されています。